スウェーシステム考察


RB2では2つのラインが存在する。
画面手前にあるメインライン(以下「メイン」)と、画面奥にあるスウェーライン(以下「スウェー」)。
通常両者メイン上で対戦するのだが、特定の状況によりスウェー攻防となる。
(両者ともスウェーラインに移動することはできない。また、1ラインバトルステージではメインラインのみで対戦となる。)
早い展開のなかで素早い反応と判断が求められるため、何より知識と慣れが必要となっている。
画像では基本的に1Pテリー側で解説を行います。



 スウェー状況の開始

・スウェー移動を行った場合…メインライン上でDボタン


レバーを横要素に入れながら入力すると少し横移動しながらスウェーラインに移る。
ダッシュ中に入力すると慣性がついて前入れ時よりも大きく移動する。

画像は左から順に前入れ時、ダッシュ中、後ろ入れ時


・スウェーずらし技がヒットした場合
特定の特殊技・CA・必殺技にはラインずらし属性がありヒットすると相手をスウェーラインに送る。
ヒット効果の欄に[送]と表記。
特定キャラが持つスウェーずらし→メイン戻しのCAはダメージが高くなっている。
攻撃発生は遅めだが確定時に使いたい。

テリーの→B、AB→Cはラインずらし技。ヒットさせると相手をスウェーに送る。

空中でヒットすると受身不能のスウェー上転倒となる。

相手が転倒している間にダッシュで重なるようにすれば表裏の2択も掛けられる。

 →特定の状況で、ラインずらし技がヒットしてもスウェーに送れなくなる現象が存在する。

・特定の必殺技による移動
一時的に、もしくは必殺技終了後に自キャラがスウェーに移動する。

テリーのパッシングスウェーはスウェーに移動しながら2段目を出す。フレームやや有利でスウェー移動できる。


・グランドスウェー(転倒時上要素+D)を行う
スウェーを利用したダウン回避はモーションが大きいが起き上がるまで打撃・投げ両方に対し無敵
起き上がり後は完全に五分の状況からスウェー攻防が始まる。



 スウェーの特徴

スウェー移動を始めた瞬間から対スウェー技か対スウェー属性の付加された必殺技以外は当たらない
ジャンプは成立するまでに数フレームあることと違い、投げ技に対して有効であることが非常に重要。
ただしスウェー移動を開始してからスウェーに完全に到達するまでの30フレーム弱の間ガードを含め行動不能になる
とはいえ、モーションが小さく気付かれにくいので行動可能になる前に反応されることはまずない。
スウェー上では取れる行動がメインライン上とは異なりかなり限定される。

テリーが移動し始めた時点でリックはスウェー方向を向いている。しかしこのモーションで反応するのは難しい。


クラックシュートはガードされてもわずかに不利なだけ。スウェーすれば反撃を低リスクで避けられる。




 スウェー攻防

 スウェー上でできること

@移動関係
・移動…レバー横要素
・ダッシュ…←←でバックダッシュ、→→で前ダッシュ。但しバックダッシュにも無敵は無い。
ダッシュ中、終わり際にはA、B、C攻撃が可能でクイックロールとスウェー専用必殺技はできない。
ダッシュ終了後は攻撃を出しても出さなくてもメインラインに戻る。
・停滞…レバーを入れている間、または相手にめくられている間は行動中とみなされメインには戻らない。
レバー上入れっぱなしでその場停滞。
・クイックロール…レバー↓入れっぱなしor↓+D。20フレーム程度食らい判定が消えたまま、つまり無敵でメインラインに戻る。
但し無敵終了後メイン上で16フレーム(香緋に限り11フレーム)硬直がある。
・メインライン復帰…Dボタンを押すかレバー入力がなく2秒経過するとメインラインに戻る。但し無防備な状態。

A防御関係
・上ガード…メイン上の相手による対スウェー上段攻撃と対スウェー属性必殺技をガードできる。
・下ガード…メイン上の相手による対スウェー下段攻撃と対スウェー属性必殺技(双角の邪棍舞・倒破を除く)をガードできる。
相手の攻撃が接触するとメインラインに戻される。

B攻撃関係
どの攻撃もメインラインに戻りながら攻撃する。移動、ダッシュ中に出すと慣性が付くものもある。
・対メイン上段攻撃(A戻り)…下半身食らい判定が消え中段攻撃を仕掛ける。ダメージは非常に小さい。
・対メイン下段攻撃(B戻り)…上半身食らい判定が消え下段攻撃を仕掛ける。ダメージは非常に小さい。
・対メイン強攻撃(C戻り)…ヒットバックの大きい上段攻撃を仕掛ける。ジャンプC攻撃相当のダメージとのけぞりを与える。
 対メイン強攻撃は発生が遅いが攻撃判定が出れば一方的に負けるということはなく、ヒット後はメイン上の技に繋がる。
  ギース、山崎は下段属性+転倒効果、双角は転倒効果。
・スウェーライン専用必殺技・・・双角・ダックのみ持っている。出始めに無敵時間が存在し、足元の判定が小さい。ダッシュ後に出すことはできない。



 メイン側ができること

スウェーに移動する行動(Dボタンとスウェー移動必殺技)以外は制限されない。
ただし対スウェー攻撃かスウェー属性のある必殺技以外はスウェー上の相手には当たらない
@防御関係
・上ガード…対メイン上段攻撃(A戻り)、ほぼ全ての相手キャラの対メイン強攻撃(C戻り)、アンディの幻影不知火(2段目)、ジョーのサンダーファイヤー(D版1段目)、双角の渦炎陣、ダックのクロスヘッドスピンをガードできる。
    ガードできないのは立ちガード不能である全キャラのB戻りとギース・山崎のC戻り。
・下ガード…対メイン下段攻撃(B戻り)、全ての相手キャラの対メイン強攻撃(C戻り)、アンディの幻影不知火(2段目)、ジョーのサンダーファイヤー(D版1段目)、ダックのクロスヘッドスピンをガードできる。
    ガードできないのはしゃがみガード不能である全キャラのA戻りと双角の渦炎陣。

A攻撃関係
・対スウェー上段攻撃(レバーニュートラルor横要素+D、以下「上D」)…対スウェー属性+中段属性付加の攻撃を仕掛ける。
 対メイン上段攻撃に対しては無敵
・対スウェー下段攻撃(レバー下要素+D、以下「下D」)…対スウェー属性+下段属性付加の攻撃を仕掛ける。
 対メイン下段攻撃に対しては無敵。スウェー上の相手にヒットすると転倒させる。
他にも上半身、下半身無敵技、ジャンプ攻撃による迎撃は強力。



整理すると

スウェー側

 ・攻撃的選択肢

@相手下ガードor下Dを読んで対メイン上段(A戻り)


A相手上ガードor上Dを読んで対メイン下段(B戻り)


B大ダメージ狙いor相手ガード前提で対メイン強攻撃(C戻り)→メインライン上で有利フレームを取る

ヒットすればジャンプ強攻撃相当のダメージとのけぞり。ガードされてもBS以外の反撃は受けない。

C攻撃のタイミングを読んでクイックロール

対スウェー上段でも下段でもタイミングさえ合えばかわせる。ただしメイン上で不利になりやすい。


 ・防御的選択肢

@相手上Dを上ガード


A相手下Dを下ガード


Bバックダッシュで距離を離す


CBのバックダッシュを読む相手の裏をかき前ダッシュで逃げる



@の上ガードなら下段攻撃を食らっても転倒で済むのでダメージは低い。
Cは相手との左右を入れ替えることによって必殺技の入力をしづらくする狙いもある。
 ガードは出来ないが追撃されにくいことでダメージを下げる+ダッシュによる逃げの効果。

スウェーを不利と考えリスクを最低限に抑えるなら
 基本的には必殺技に繋がる対スウェー上段を警戒し対メイン下段(B戻り)か上ガードが安定。
 特にコンボに繋がる山崎・キム相手では上ガードを強く推奨。

 攻撃でも防御でも上下読み間違いは同じリスクなのでできればリターンのある攻撃を選びたい。
ただしスウェー上で上ガードしていて対S下段(↓D)を食らうと転倒で済むのに対し、
↓Dをメインライン上で食らうと転倒しない
ため立D同様コンボに繋がるので注意が必要。


攻撃を当てるどころかコンボを食らうのはあまりに痛い。


 長い無敵時間を持つ技も、タイミングがばれていると迎撃される。



 ・相手キャラによる注意点

対投げキャラ
投げ必殺技を持つ相手キャラには弱攻撃を当ててもめりこむと食らい投げが確定するので近距離での弱戻りは厳禁。

発生は遅いが強戻り(C戻り)か間合を取って弱戻りを仕掛けよう。ダックはコンボが貧弱だが起き攻めが強いので下ガードしてもいい。
普段投げ必殺技を持っていない相手キャラでもパワーゲージや体力ゲージにより状況が変わるので的確な判断が求められる。

スウェーからの弱攻撃戻り(A、B)はヒット後ガード後とも±3F以内になっている。
つまりメイン上の相手にヒットさせても続く技がコンボにならない、ガードさせても連続ガードにならない。
対してメイン側の投げ必殺技は0Fで発生するため、
リバーサルで投げ必殺技を出されるとスウェー側がフレーム有利であってもジャンプで逃げることができない
(さらに一部の投げ技は無敵技も投げてしまう)。

対ギース
通常必殺技が弱いため対S下段で転ばせての雷鳴豪破ダウン追い討ちが多い。
投げキャラのため読み勝っても上記の食らい投げがあるので普段は下ガードで安定。
  ただし潜在能力が可能な時は…

A戻りや下ガードで上段攻撃を食らうとコンボでデッドリーレイブが、

 上下段読み勝って攻撃を当てても…

投げ間合いの広い羅生門での食らい投げがほぼ反確になる。

と、ゲージ状況により選ぶべき行動が逆になる。
一瞬の判断を誤るとあまりに痛い。
上ガードかクイックロールで安定させ潜在能力を食らう事態だけは避けよう。


対キム
 キムは二段式対スウェー(↓D〜D)というテクニックによる鉄壁防御を持つ。
A戻りをすると…

1段目の↓Dはかわせるが、2段目のDが始動するとA戻りに対して無敵のためキム側が勝ち、さらにメイン上のコンボに繋がる。

B戻りをすると…

当然1段目の↓Dを食らい転倒する。

クイックロールしても弱攻撃が当たるほど不利なので、選択肢は1段目の↓Dを下ガードするかバックダッシュで間合いを離すしかない。
バックダッシュは攻撃が届いても小ダメージで済む代わりに、ダッシュで追いかけられメインへの戻り際にジャンプ攻撃を食らうことも…。
キムには通常のDから大ダメージコンボがあるので下ガードでも安定はできない。
スウェー送りCAも持っているので、熟練者との対戦ではこの知識を持った上でなお不利な読み合いになることを覚悟しなければならない。



メイン側

 基本的に優位であること、防御は二択という点があるので不利フレームでなければ防御せず攻撃していく。
ただしクイックロールをしてくる相手・スウェー専用必殺技を持っているキャラには注意。
攻撃の選択肢は
@必殺技に繋げられてリターンの大きい上D
A@を読む相手の裏をかき、ダウン〜起き攻めの狙える下D
Bタイミングさえ読めれば全て返せるジャンプ攻撃 (ある程度下方向に強いことが条件)


@下ガード不可の立D

ヒット確認からキャンセル必殺技で簡単にコンボが狙える。
再度立D、下Dや下段始動で二択を仕掛けて更に大ダメージを狙うこともできる。

    再二択


テリーの場合、立Dヒット後フェイントキャンセルを掛けて再度立Dを出すと下ガード不能連携。補正を切ってからキャンセル必殺技でコンボが狙える。

A下段の↓D

引き付けてメイン上で当てれば立D同様キャンセル必殺技でコンボに。

 投げ必殺技を持つキャラは@Aで読み負けても間合によって投げで反確が取れる。
 ギースは潜在が可能ならば対S上段(上D)。ガードされても有利、ヒットすればデッドリーレイブ。相手が下段(B戻り)のときは羅生門で反確。
もちろんその前提を生かして下D〜雷鳴豪破の基礎コンボを使ってもいい。
 マリーは対S上段〜必殺技というコンボ以外にも対S下段(ヒット)〜スナッチャーが可能。姿勢が低いので中段(A戻り)が当たらないことも多い。

Bタイミングを読んで主に垂直ジャンプを仕掛けよう。

テリーなら垂直小ジャンプC。相手の攻撃をかわせるだけでなく大ダメージのチャンス。


他にも相手がバックダッシュで逃げを打つならダッシュやダッシュジャンプで追いかけて攻撃する選択肢もある。
反対にダッシュを読んで前ダッシュですれ違うという手もあるが、こちらは通常の立ちD攻撃がヒットする。



 相手キャラによる注意点

 香緋はクイックロール後の硬直が他のキャラより5フレーム短い。
  このため相手の対スウェー攻撃をかわした後有利フレームを取ることができる。

かわした後は潜在能力・真心牙がほぼ確定。




このようにスウェー攻防ではただ読みに勝つだけではなく、キャラ・間合・体力やパワーゲージなどの状況を瞬間的に判断することも必要になる。
相手の挙動やそれまでの選択肢の積み重ね・傾向から行動を先読みし行動しよう。



・蛇足

メイン側の上Dは対メイン下段に、下Dは対メイン上段に対して完全に無敵になっている。
それに対してスウェー側のA戻りは足元の食らい判定が小さくなっていて、またB戻りは食らい判定が低くなっているだけ。
それによりスウェー側がメイン上の相手の上下段を読めたときでも攻撃が当たらない、逆に食らってしまう、という現象もある。

(例)@メイン上のマリーの下Dに対してアンディがスウェーAを出した時、マリーに攻撃が当たらず、アンディはメイン上で下Dを食らう。
メイン側アンディ・マリー・崇秀、スウェー側テリー・アンディ・タンの組み合わせで起こる。

マリーの下Dの姿勢が非常に低いのに対しアンディのスウェーAの攻撃判定が高いため読みには勝っても勝負に負ける。
メイン上でヒットするので↓Cに安定して繋がる。お互いはずれることも良くある。



 Aスウェー送り>戻しCA(立ち)はしゃがみガードの相手に当たらない。
テリー、舞、ギース、フランコ、チン、ローレンスはスウェー送り始動技>戻しのCAを持つ。
始動技の特殊技がガードされたときは2段目に立ち派生を出してもしゃがんだ相手に当たらない。
フランコ以外は特殊技>下段のルートを持ちこちらは相手に当たる。
始動技の時点でヒット確認する必要がある。



 Bメイン上の香緋の上Dに対してスウェーBを出した時、香緋の上Dが勝ってしまう。

香緋の上Dは低いところまで攻撃判定があるため完全に重なっていれば上段も下段も返せる。


 CクラウザーのC戻りは攻撃判定が高い位置だけにある。
そのためメイン側の垂直ジャンプ攻撃を潰しやすいというメリットがある。
しかし↓Dの姿勢が低いアンディ、舞、ボブ、マリー、崇秀、崇雷、香緋はどれだけ反応が遅れても、
例えクラウザーのC戻りの攻撃判定が出た後でもかわしながら攻撃を当てることができる。
ホンフゥやチンも姿勢が低くなるのが5フレーム以降とやや遅いがかわすことができる。
メイン上で↓Dがヒットした後は当然転倒しないのでコンボに繋げられる。
また避け攻撃発生前の膝上無敵で引き付ければ同様にかわすことができる。




対スウェー攻撃のヒット後・ガード後ともライン側がメインラインに完全に戻るのはヒットストップが解けてから12F後。
その後ヒット時は12F、ガード時は10Fの硬直がある。
メイン側がスウェー側を向いているのはヒットストップが解けてから24F間。
このためヒット時は再二択を掛けることが可能だが、ガード時はできなくなっている。


スウェー攻防の理屈や、じゃんけん勝負だけではないことが分かっていないと大きなデメリットがある。
特にスウェー絡みが強いキャラや投げ必殺技持ちのキャラ相手には状況判断ができないと致命的なミスに繋がる。
しっかり理解したうえで対戦に臨むようにしよう。
 →スウェー送り不能バグ
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